2005年03月一覧

空手について考える

お仕事をしながらも、どうしても空手のことが気になります。いろいろなことを考えてしまいます。お腹には腹直筋の存在を感じるし(筋肉痛です)。

ともかく楽しかった。したことない、考えてもみなかった動きの体験。ともかくあたたかな方たちだっので、初めての人には楽しさを感じさせてくれた面もあると思うけれど。

と同時に、自分の中で、空手とただの暴力の間に線を引く作業をしています。こんなことを言うなんて、空手を真面目にしている方たちは「礼」をとても大切にしているわけですからとんでもない失礼です。

でも、こんなところまで徹底的な初心者なのです。取っ組み合いの喧嘩などしたことがない一般的な女は、こういうこともわからない。平たい言葉で言えば「私、ぶっちゃったよ。それで、楽しく感じた」と思って、自分のどこかがオロオロしている状態。

私、ヨーガの本をたくさん読みましたが、ヨーガの基本には「禁戒」というのがあり、その筆頭が「非暴力(アヒンサー)」です。どんな本にも、サイトにも当たり前のように書いてあります。

しかし、私にはこれがよくわからず、「ものすごく大事なことらしいが、当たり前じゃん。読みとばしちゃおう」というおはずかしい状態でした。

しかし思うに、ヨーガの成立を考えると、インドのヨーガはヒンドゥー教の一部であり、男性社会。ヨーガは本来男性文化なのです。経済的に恵まれない人もたくさんいるはずですし、暴力を抑えることが切実な場面もあるだろう、と初めて気がつきました。

また連想は飛びます。

ヨーガの日本版とも言うべき「禅」。これは、戦争を生業とする武士のものでした。武士たちは、何を求めて座ったのでしょうか?

そこには、暴力を武道へ転じていくプロセスが、今、私がとても知りたいプロセスがあるはずです。

今日はまだこんなことしか考えられません。ただ言えるのは、人を傷つけ得る自分もいることに気づいて、初めて「人を傷つけてはいけない」ということの重みがわかったということ。2005/03/08


空手に入門

3月はじめの日曜日である本日、私、空手に入門しました。気がついたら入門していたんです。

やりたいことだらけの下の娘が「ケンポーやりたい」と言い出したのは1ヶ月ほど前のこと。ケンポーというのは少林寺拳法のことらしく、しかし要は武道をしたいということらしかった。それで私が近所を調べて選んだのが、某有名お不動さんの境内を練習所とし、最高師範をそのお不動さんの貫主とする空手同好会です。

ここに誘い上手な師範の方がいらして、「お母さんが一緒だとお子さんが安心しますから後ろに立っているだけでも」なんておっしゃいました。密かに自分もやりたかった私は抵抗できるはずもなし。

素足で境内に入り、上段、中段の突きに蹴り。娘はどうしているやら。もうおかまいなしで、私はすっかり自分が夢中になってしまいました。

ヨガを、たった3ヵ月だけどやってきたおかげで「動くぞー」という気持ちが芽生えています。以前より柔軟になってきた身体を使ってみるのは楽しい。

しかしヨガと違うのは、相手がいること。型ができていないと「入っちゃうよ」と言われます。「入っちゃう」って、ひょっとして拳がですかあ? ひええ。

でも、「入っちゃう」ぎりぎりの位置で突かせてもらったり蹴らせてもらったりする練習などは、相手との信頼関係を感じました。ねらうのは、相手のみぞおちと、あご。こういう、身体を張ってのコミュニケーションは格闘技の魅力かもしれません。

グローブをつけたボクシングのような練習もあります。黒帯をした高校生の男の子が、フックとアッパーとボディブローを教えてくれました。

「どんどん来ていいですよ」と打たせてくれます。私は教わったとおり、身体をねじり、上半身全体で息子と同い年くらいの男の子をボカボカ殴ってしまったのですが、これはかなり衝撃的体験でした。いくら相手が万全に防御しているとはいえ、私、ひとを真面目に殴ったのは生まれて初めてですから。

男性は小さい時から、そういう遊びをしてくるのに、女の子はめったにしませんね。なんでしてこなかったんだろう?

帰ってから私も娘も「楽しかった〜」という言葉が止まりませんでした。女の子に格闘技、おすすめです。実は今日入門したところも、小学生を見ると断然女の子優位でした。

明日の朝、私は新しい道着を2着干してご機嫌なことでしょう。2005/03/06


ペーター佐藤風

こどもの受験のことを洗いざらい書いてることを、娘は気づいていません、ふふふ。

さてさて。彼女は憧れていた学科は落としてしまったのでした。軽い喪失体験だったんでしょうか。ほかの学科は入ったのに、その数字を見ても何にも感覚がなかったそうです。はじめの大学では、行きたい大学でなくてもあんなにうれしかったのにね。

ムサピでもおいでと言ってくれたのですが、結局今は、行き場を定めるのに迷っています。入学手続き期限までまだあと数日です。

迷いながら彼女は、何をしているかというと、母にチャッカリ働かされました。まずはAll About「出産医療・産院選び」のインフルエンザ予防注射の記事で注射器を描かされました。

それから息つく間もなく、もうすぐアップの「ジュニア・リボーン せいりなんでもトーク」のイラストを描かされました。

この企画の担当であるREBORN三好からもらったリクエストは「ペーター佐藤風がいいな」。おー。こういう修行は大切ですね。ドーナツ食べたくなりますけど(ペーター佐藤さんは、ミスドの箱の絵を描いている方です)。

人物は3人描いたのですが、右の女の子がちょっとはペーター佐藤になったかな?で、娘が出来上がった絵をスキャンしていたら、その時‥‥

「なんか来たよ、宮下さんから来たよ」REBORNの宮下真沙美画伯から、美しい農家の縁側のイラストがメールボックスに入稿されてきました。今日まもなくアップされるREBORNの新コンテンツ「わたしがお産でうれしかったこと、つらかったこと」のページに使われたものです。

「きれーい‥‥」ふたりで画面一杯サイズの絵を拝見し、しばし、農家のお庭に夢見心地で心遊ばせました。ちゅん‥ちゅん‥ちゅん!(心の中に響いたスズメの声)2005/03/01