金色のシール

「最近の子供はこわいニュースばかりで、子供を産むのがこわい」という人は少なくない。

確かにこうして子供を育てていると、学校は、親たちが過ごした学校と少し違う。19、16の上の子の時の小学校はそんなことはなかった。しかし下の8歳の子を通じて見る今の小学校は、どう考えても違う。

不審者の出没報告は、数限りない。最近は車に乗った不審者がよく出ていて気が気でない。

下の子のクラスでは、どうしても手が出てしまう子がいる。思い切り叱ってもだめで親も相談が難しい人だという。一日その子が誰もぶたなかったら、教室のカレンダーに金色のシールを貼ろう。先生が、そう提案した。金色のシールが一週間続いたらみんなでお祝いしようよ、と。

しかし、帰りの集会で「○○くんにぶたれた人」と聞くと、ハーイ、ハーイ、ハーイと手が上がる。「きょうは7人もいました」おそらく、その子は家庭で自分がぶたれているのだろう。

こわいといえばこわい。しかしそれも日常化している。ぶってしまう子はときどき甘えるのだけど、泣かされた子が「しょうがないなあ」とつきあってあげたりするらしい。

そんな感じで、小学生たちはまもなく夏休み。 2005/07/05