お花

クリスマスの赤い花とグリーンが一杯、新しい年を迎える聖なる雰囲気が一杯のお花屋さんで、白いお花を送る伝票を書く。私が9年前に仕事でお世話になった産婦さんのお子さんへの供花だった。

その人は、お産の時以来初めて助産院に現れ、思い切り泣いて帰ったのだという。助産師さんは、不思議なことにこのところ何度もその人のことがふと気になり、お顔を思い出していたという。

お産はたった一日のことだと、ほとんどの人は思う。でも、そこは本当に神聖な親子の零地点なのだ。特別なときには、そこに帰らずにはいられない。何が結びつけるのだろう。不思議な不思議な、命が来るときのきずな。 2005/12/16