ファミサポ1ヶ月の記

東京は、雨なんか降っちゃって、ちょっと春っぽくなってます。もう私の心はすっかり春です。

二十歳の子はここのところ1ヶ月くらいある入試休みに入っていて、数日前から私は夕食作りから解放されてしまいました。彼女がするというので、ファミサポも今月だけお休みです。

1ヶ月のファミサポライフを振り返ると、本当にお願いしてよかったと思います。夜にも私が仕事をすることが増えたので油断すると睡眠不足をしてしまうのですが、ここだけ気をつけよう。それ以外は、本当にとってもいいことばかりでした。

ファミサポに来てくれた方はさすがにこういうことをなさるだけあって、主婦の大先輩。6人前作るのってほんとに大変なんですけれど、ていねいにやっていただいて。そして「揚げ油は使ったあとショウガとネギを入れとくといいのよ。跳ねるけどね−」「黒こしょうは香り、白こしょうは辛み。両方要りますよ」とか、毎回いろいろなワンポイントアドバイスをもらいました。

お詳しいですね、と言ったら「私、もとは江戸っ子なのよ」。浅草の有名な料理屋さんが居並ぶ町で育った方なのだそうです。食べることにはうるさい人たちがいろいろなことを言うのを、小さいときから聞いていたのだとか。

はじめ「よその人が作るの」という雰囲気を見せていた家族も、作っていただくものがおいしく、楽しみになったみたいです。白眉はコロッケでした。私、そういう手の込んだものって家では作らないので、一同揚げたてのコロッケに感動しました。

偶然その日、私は林真理子が書いた唯一のお産エッセイを収録している「みんな誰かのいとしい女」を電車でで読み返していました。そこで、編集者に手作りコロッケをごちそうした話が出てきていました。大根のお味噌汁も添えていて「だしはもちろん煮干し」なんて書いているので、けっこう来ているなという感じのお料理好きなんですね、林さんは。スタッフが、よくそんなめんどくさいことしますね、という顔をしている中、作ったそうです。

次の日、ちょうど、ちょっと前に八王子の黒澤鰹節店というとてもスバラシイお店で上等の煮干しを買っていたので、大根と煮干しで、ちょっとゆったり気分でお味噌汁を作りました。

本の方は、この一週間ほど『紙REBORN』の入稿時期であまりできませんでしたが、今日からまた再開します。けっこう気持ちいいんです。自虐的ですが、〆切前の追いつめられて来るときに出てくる集中力って。

『紙REBORN』次号は、存続運動が成功を収めた上田市産院の特集がすごかったですよ。ご期待下さい 2006/02/01