台風が通り過ぎる

台風の日に生まれて、名前も「嵐(らん)→蘭」という発想により命名されたためか、私は台風がきらいではありません。被害に遭われた方には申し訳ない不謹慎な発言ですが・・・

台風の通過した日、一日家にいることができる日だった私は、窓から外を見ていたいのに、娘に「危ないから閉めて」と言われて泣く泣く雨戸を閉め、しかし娘の来ない部屋に行ってこっそりと荒れ狂う風や雨、しなる木々や舞い散る葉、飛び散っていくサルスベリの花などを見ていました。

風の又三郎の擬態語も思い出してしまった、不思議な風の音が空で鳴っているのも聞いていました。滅多に聞くことができない、自然界の音です。

風が止んだので窓を開けてみると、千々に乱れ飛んだ緑たちの精気が大気中にいっぱい。壮大な規模のアロマセラピーです。

あとからわかりましたが、近所に何本か倒木もありました。倒れた木を見ると、驚くほど根がありません。倒れたときにちぎれたのでしょうが、あるいは、地表部分からはわからなくても見えないところで根をあまり張れていなかったものがそうなって倒れたのでしょうか。 2011/09/22