2020年10月一覧

婦人公論の記事がウェブ版に

2018年8月に『婦人公論』に書いた記事が、先日、同誌のウェブ版で公開されました。たくさんの方から反響をいただいた記事なので、ネットで誰にでもすぐ読める記事になってうれしいです。ご協力いただいた皆さまに改めてお礼を申し上げます。

■婦人公論「不妊治療を卒業。子のない人生を受け入れるまで」
1)40歳で子宮筋腫の手術。「今後は妊娠できる」と思ったけど

2)「治療は1年」体外受精で5個の受精卵を子宮に戻すも…

3)46歳で挑戦した最後の体外受精。今もべビーカーを直視できない


2020年10月29日


NIPT等の出生前検査に関する専門委員会

厚生労働省「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会」の委員になり、昨日10月28日最初の委員会に出席しました。

国が、出生前検査に関する専門委員会を立ちあげたのは、私が第三子を出産した頃に「母体血清マーカーに関する見解」が取りまとめられた時以来のことで、実に22年ぶりのことです。

当時は、妊婦さんの立場があまり顧みられていませんでした。令和2年に時計の針を合わせ、これから産む女性たちとご家族には、22年前とは違うルールと未来を渡したいです。そして本当に、少しでもそんな手ごたえが感じられる春が迎えられるように力を尽くしたいと思っています。

■厚生労働省「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会」

委員会の模様は、you tube中継と詳細な議事録によりすべて公開されます。

2020年10月29日


すごくがんばったご夫婦

連載「出生前診断と母たち」新記事のお知らせ。妊娠中にダウン症の告知を受けたあと、大変な行動力を発揮し、求めていた支援を手に入れたご夫婦の物語です。何しろ、病院でダウン症とわかった、その足で地域の保健センターに行き、どんな福祉政策があるのか聞いてこられたというのですから。

ご出産の2日前に、満ち足りた様子でお産を待っていたときにお話をうかがいました。NPO法人親子の未来を支える会の支援を受けていらっしゃいます。

素晴らしい支援を受けられたと思いますが、こんな支援が、すごくがんばった方だけではなく、すべての妊婦さんがアクセスできるものであってほしい。ほとんどの方は、行動を起こすエネルギーが出せない、ふだんできることさえできなくなるほど精神的に弱ってしまうとおっしゃいます。


■現代ビジネス-FRaU(講談社)
ダウン症の診断で中絶を決断…30代夫婦がそこから「産む」と決めた理由
出生前診断と母たち(18)行動が支える こちらから


不妊治療の保険適用

書きました。産婦人科医が共有するガイドラインもないまま治療成績はといえば様々、件数は世界最高の不妊治療大国・日本。一体どれを「標準医療」とするのか。これは大変な難題となるでしょう。保険ではカバーできない治療はいろいろと出てくるかもしれません。

でも私は、必要な議論だと思います。保険の範囲内で妊娠できるご夫婦もたくさんいると思います。そして保険適用の検討を機に、ARTがエビデンスに基づいた透明な医療になるよう期待しています。

■朝日新聞 デジタル
体外受精の出産率最下位の国、保険適用があぶり出す課題
2020年10月24日公開

2020年10月24日


健生病院で撮影した写真が教科書に使われました

中学校の道徳の教科書に、産後の親子に寄り添う助産師さんの写真を使用していただきました。
青森県弘前市の健生病院で撮影した写真です。助産雑誌に小さく掲載しただけなのに、編集者さんはどこでどうして見つけてくださったのか。


「生まれてきてくれて、ありがとう――助産師からのメッセージ」というページで、最後の「考えよう」にはなんだかいいことが書いてあります。


【考えよう】
~助産師さんは、いつもどんな気持ちで赤ちゃんを抱きあげるのだろう。~
■『新訂 新しい道徳3』(東京書籍)中学校道徳科用 文部科学省検定済教科書


新美南吉さんとのイベントから5年

私は大垣(岐阜県)に父と祖母のお墓があるのですが、たまたまお墓参りに来た朝ハプニングがありました。

フェイスブックが、ちょうど5年前の今日、大垣市が父のイベントをしてくれていたことを教えてくれたのでした。その日、大垣市は、父と新美南吉さんの友情をテーマに、展覧会と「ごんぎつね」の朗読会を開催していました。父は大学時代に新美南吉さんと親友でした。その日は、珍しく家族全員で大垣に来てイベントを楽しみました。

それが今日だったことを聞いてもいないのに教えてくれるなんて、なんて便利な時代。でも、そもそも今日私がここにいるということは、暦という古代の発明こそ、きっととんでもなく深いのでしょう。

イベントを企画してくださった市の方と、父のお墓で会いました。大垣の歴史なら何でも知っている方です。あのイベントの時、河合家の歴史についての調査に協力してくださったお寺の住職は亡くなられていました。そのような後日談をはじめ、この方の郷土史の取材は本当に深くて、お話聞き入ってしまいました。

分野が違うと取材ではなくて調査というのかな?とそんなことを考えながらお聞きしていました。私はこの方の足元にも及ばない取材しかしていない気がしていますが、自分と同じような、コツコツと調べて、歩いて、会って・・・といったことをしている方とお話ができ、大きな喜びを感じた一日でした。

私はもうこの大垣には訪ねる親族もいないのですが、お墓と、この方とのご縁が続いています。


コロナ感染妊婦さんの出産

今年の上半期、コロナに感染した妊婦さんは72名、うち感染中に出産になった妊婦さんは12名でした。
その中のおひとりが、「記事が他の妊婦さん、ご家族への警告になるなら」とご経験を語ってくださいました。

陣痛が来る前に予定帝王切開となり、産後は赤ちゃんに会えなかったけれど、感染病棟のiPadに赤ちゃんの動画が届けられたそうです。搾乳機を感染病棟に持ち込むことができたため、お母さんは母乳の分泌も維持することができ、乳頭混乱も幸いなかったので、退院時からただちに母乳育児を始めることができました。

家庭にウイルスを持ち込んだのは夫ということです。ご主人も、ただお仕事でたまたま感染した方と会食したというだけで、「一生かけて償う」という言葉があったそうですが、切ないです。

この秋冬も妊婦さんとお腹の赤ちゃんが守られ続けますように、報じる人間もできる限りのことをさせていただきます。

■東洋経済オンライン
日本のお産は安心、安全なのか
臨月にコロナ感染した彼女の壮絶な出産体験記
まさかの事態に病院は特別態勢を組み対応した こちらから


モーハウス日本橋ショップ

授乳服のモーハウスさんが日本橋ショップを開店されたので、そのイベントに呼んでいただきました。
ちょうど、タンスの奥から開業まもない頃のビンテージモーハウス ウェアが発見されるというできごとがあったので、それを着ておうかがいしました。私が着ているのは授乳服です。

久々にお会いでき嬉しかった方が多く、もう20年くらい前に分娩の取材をさせていただいた元・産婦さんも来てくださいました。私は生後3か月のわが子を連れて子連れ取材をしていたそうです。記憶にないのですが、1歳くらいまではほとんど仕事が子連れでしたので多分間違はいないでしょう・・・。

光畑社長が顔のたくさんついたスカーフをまとっていたので、人間、顔があるとつい見てしまうなあとずっと思っていました。いつも歩く美術館のようないでたちの光畑さんです。

新しいショップでわくわくすることがたくさんありますように。お招きありがとうございました。