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不妊治療の保険適用

書きました。産婦人科医が共有するガイドラインもないまま治療成績はといえば様々、件数は世界最高の不妊治療大国・日本。一体どれを「標準医療」とするのか。これは大変な難題となるでしょう。保険ではカバーできない治療はいろいろと出てくるかもしれません。

でも私は、必要な議論だと思います。保険の範囲内で妊娠できるご夫婦もたくさんいると思います。そして保険適用の検討を機に、ARTがエビデンスに基づいた透明な医療になるよう期待しています。

■朝日新聞 デジタル
体外受精の出産率最下位の国、保険適用があぶり出す課題
2020年10月24日公開

2020年10月24日


健生病院で撮影した写真が教科書に使われました

中学校の道徳の教科書に、産後の親子に寄り添う助産師さんの写真を使用していただきました。
青森県弘前市の健生病院で撮影した写真です。助産雑誌に小さく掲載しただけなのに、編集者さんはどこでどうして見つけてくださったのか。


「生まれてきてくれて、ありがとう――助産師からのメッセージ」というページで、最後の「考えよう」にはなんだかいいことが書いてあります。


【考えよう】
~助産師さんは、いつもどんな気持ちで赤ちゃんを抱きあげるのだろう。~
■『新訂 新しい道徳3』(東京書籍)中学校道徳科用 文部科学省検定済教科書


新美南吉さんとのイベントから5年

私は大垣(岐阜県)に父と祖母のお墓があるのですが、たまたまお墓参りに来た朝ハプニングがありました。

フェイスブックが、ちょうど5年前の今日、大垣市が父のイベントをしてくれていたことを教えてくれたのでした。その日、大垣市は、父と新美南吉さんの友情をテーマに、展覧会と「ごんぎつね」の朗読会を開催していました。父は大学時代に新美南吉さんと親友でした。その日は、珍しく家族全員で大垣に来てイベントを楽しみました。

それが今日だったことを聞いてもいないのに教えてくれるなんて、なんて便利な時代。でも、そもそも今日私がここにいるということは、暦という古代の発明こそ、きっととんでもなく深いのでしょう。

イベントを企画してくださった市の方と、父のお墓で会いました。大垣の歴史なら何でも知っている方です。あのイベントの時、河合家の歴史についての調査に協力してくださったお寺の住職は亡くなられていました。そのような後日談をはじめ、この方の郷土史の取材は本当に深くて、お話聞き入ってしまいました。

分野が違うと取材ではなくて調査というのかな?とそんなことを考えながらお聞きしていました。私はこの方の足元にも及ばない取材しかしていない気がしていますが、自分と同じような、コツコツと調べて、歩いて、会って・・・といったことをしている方とお話ができ、大きな喜びを感じた一日でした。

私はもうこの大垣には訪ねる親族もいないのですが、お墓と、この方とのご縁が続いています。


コロナ感染妊婦さんの出産

今年の上半期、コロナに感染した妊婦さんは72名、うち感染中に出産になった妊婦さんは12名でした。
その中のおひとりが、「記事が他の妊婦さん、ご家族への警告になるなら」とご経験を語ってくださいました。

陣痛が来る前に予定帝王切開となり、産後は赤ちゃんに会えなかったけれど、感染病棟のiPadに赤ちゃんの動画が届けられたそうです。搾乳機を感染病棟に持ち込むことができたため、お母さんは母乳の分泌も維持することができ、乳頭混乱も幸いなかったので、退院時からただちに母乳育児を始めることができました。

家庭にウイルスを持ち込んだのは夫ということです。ご主人も、ただお仕事でたまたま感染した方と会食したというだけで、「一生かけて償う」という言葉があったそうですが、切ないです。

この秋冬も妊婦さんとお腹の赤ちゃんが守られ続けますように、報じる人間もできる限りのことをさせていただきます。

■東洋経済オンライン
日本のお産は安心、安全なのか
臨月にコロナ感染した彼女の壮絶な出産体験記
まさかの事態に病院は特別態勢を組み対応した こちらから


モーハウス日本橋ショップ

授乳服のモーハウスさんが日本橋ショップを開店されたので、そのイベントに呼んでいただきました。
ちょうど、タンスの奥から開業まもない頃のビンテージモーハウス ウェアが発見されるというできごとがあったので、それを着ておうかがいしました。私が着ているのは授乳服です。

久々にお会いでき嬉しかった方が多く、もう20年くらい前に分娩の取材をさせていただいた元・産婦さんも来てくださいました。私は生後3か月のわが子を連れて子連れ取材をしていたそうです。記憶にないのですが、1歳くらいまではほとんど仕事が子連れでしたので多分間違はいないでしょう・・・。

光畑社長が顔のたくさんついたスカーフをまとっていたので、人間、顔があるとつい見てしまうなあとずっと思っていました。いつも歩く美術館のようないでたちの光畑さんです。

新しいショップでわくわくすることがたくさんありますように。お招きありがとうございました。


英国はロンドンの出生前診断相談機関ARCに取材しました

英国には出生前診断やそれに続く葛藤、人工妊娠中絶に悩む女性が国中から相談してくる組織 Antenatal Results and Choices があり、もう30年以上も活動を続けています。
国の医療サービスNHSで出生前診断を受け陽性となったら、女性たちはここへちゃんとアクセスすることができる仕組みになっています。

代表のジェーンさんに、その歴史や具体的な支援内容を詳しくお聞きすることが出来ました。ジェーンさんは出生前診断についての方針を決定する国の委員会でも委員を務め、検査を受ける親の声を代弁しています。

出生前診断の取材が多い私にとって「ぜひ一度、英国におうかがいしたい」とずっと思ってきた組織。Zoom取材の普及により、夢が半分かないました。

取材と通訳にご協力くださったNPO法人親子の未来を支える会の林伸彦先生に心から感謝申し上げます。
掲載誌は『助産雑誌』8月号です。
​↓
■女性の選択を支え続けた30年間――英国の出生前診断専門相談機関 ARC 代表 ジェーン・フィッシャーさんに聞く
助産雑誌(医学書院) 2020年8月号

こちらでも記事の一部が読めますので、ぜひいらしてください!

2020年8月19日


ラジオ深夜便に出演しました

8月17日の「ラジオ深夜便」(NHKラジオ第1)に出演しました。「ふたつの命を守るために~コロナ禍の妊婦~」というタイトルでお話ししました。

コロナ下のスタジオ収録は、ディレクター兼アナウンサーさんと高いアクリル板で仕切られ、2メートル離れ・・・たら、私は部屋の隅にちょこんと座らせていただく感じになりましたが(右奥)

距離はどんなに遠くても心は必死に寄り合い、がんばって収録してきました。

マスクつけたまま録っちゃう音響の方もすごかったし、心をゆっくり語れるとってもいい番組でした。

収録前にご協力いただいたじょさんしOnline杉浦加菜子さん、パホモフゆかさん、調査にご協力いただいたニンプスラボの山本尚恵さん、「妊婦とコロナ」連載を英断してくださった現代ビジネス-FRaU(講談社)の新町さん・・・ありがとうございました。

内容は「読むらじる」に収録されましたので、下記からご覧いただけます。

2020年8月17日


今こそ妊婦さんと赤ちゃんのオンライン診療を進めたい

周産期の「遠隔医療」について記事を書きました。
産科医療過疎地や離島では、もうずっと前から妊婦さんの自宅や助産師さんのいる保健センター、また時にはヘリコプターや救急車の中から、胎児の重要なデータであるCTG(胎児心拍数陣痛図)が産科医のPC等に飛ぶ遠隔医療が大活躍しています。

全国的に遠隔医療で妊婦さんが診られるようになれば、コロナ感染が怖くて妊婦健診が不安な人、感染病棟に隔離されている妊婦さん、里帰りで2週間待機の間病院に行けない妊婦さん、そしてもちろん、いつ急変するかハラハラの救急搬送や離島の妊婦さんも、みんな助かる。

そしてたぶん、大震災や台風の被害で病院が機能しなくなった時も、妊婦と赤ちゃんを守ってくれる。

この記事は、実は皇后雅子さまが愛子さまを妊娠されていた時の妊娠管理にも使われ、とうに完成している技術を紹介しています。この技術がこの度のコロナの学びから広く知られますように。

北海道大学は、産科医がいない地域と北大を結ぶ遠隔妊婦健診を導入していたおかげで、鈴木知事の緊急事態宣言からわずか8日後に札幌の大学病院で妊婦健診をオンライン化し、外来に来る妊婦さんの数を即3分の2に削減しました。

助教の馬詰先生いわく、もし妊娠中の女性医師がいたらオンライン健診に専念してもらったらいいね、と。若いドクターのこうした活躍は、どんどんご紹介したい。

世界の変わり目です。

遠隔医療については、私はこの2か月ほど読める限りの報道を片っ端から読んできましたが、必要な技術が必要な人になかなか届けられない医療政策には疑問が多々です。

私に出来ることは知ってもらうことだけですが、それをがんばる。経過を追わせていただきたいテーマにまたひとつ、出会いました。

■東洋経済オンライン
コロナ禍が教えた「妊婦に遠隔診療が必要な訳」
医療過疎地域や離島の経験が今後の糧になる
https://toyokeizai.net/articles/-/350170

2020年5月16日


明けましておめでとうございます

江戸東京たてもの園で枕絵をいただきました。

新年明けましておめでとうございます。

昨年は同い年の夫と共に暦が一巡り。
そして11月に末娘が自立して夫婦2人の暮らしに33年ぶりに戻ってきました。
いろいろとリセットの時なんだと思います。

男性は、このあたりで、もうゆっくりしたいと思う方が多いかもしれません。でも3人の子育てや大家族の生活で仕事時間が限られてきた私は、実は「これから本格的に仕事できたらいいな!」と強く思っているのです。若く結婚してすぐに子育てが始まった私は、子どもがいないということはこんなにも自分の時間があるんだということを忘れていました。仕事が好きな女性たちがなかなか産めないのはわかりますね・・・。

ただ、運命の神様が私にそのチャンスを下さるかどうかは神のみぞ知る。

まずは生まれたところからまた新しいスタートができたことに感謝して、今年は第二幕の足固めです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和2年が良い年でありますように!

2020年1月1日


令和期のはじまりに

今日は朝からあまりにもきれいだったので、裏山である多摩丘陵を少し歩いてきました。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。新しい年度は私にとって末っ子の第三子が社会人となり、かつ新しい元号も発表された特別な年度明けになりました。

平成が始まったとき、わが家には生まれたばかりの第二子がいました。区役所に出生届を出しに行った私の母が「こんなものもらったわよ」と平成の元号発表を知らせる号外を持ち帰りました。新元号には子どもの思い出が何かと重なります。

出典の一文「梅は鏡前の粉を披く、蘭は珮後の香を薫す」が読み上げられた時、自分の名前が出てきてびっくりしました。ところで珮後って何?というところはさておくとして、こういうことはうれしいものです。

令和期もがんばろう!

2019年4月1日