「決心」
語りつくせないほどの困難を乗り越えて、今、おだやかに、ゆるぎない絆でお腹の子と結ばれている。
(都内の総合出産期母子医療センターで 2016年)
「その子は大切に、抱かれるようにして取り出された」
取り出した子どもの身体を、丁寧に拭く医師。いたわる心が伝わってきた。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「長かった入院 すべては今日のために」
大学病院の産科病棟はたくさんの妊婦さんが長期入院を余儀なくされている。この方は、今日、ゴール・イン。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「今日、保育器から出たふたごの兄弟」
「会わせてみよう」「わかるかな?」
子宮のなかで一緒だったふたりが、危ない時期を脱してそれぞれの保育器から出てきた。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「弟にタッチ」
泣きやまない女の子に、医師が贈った特別なプレゼント。女の子は、帝王切開を受ける母親が手術室に入ってからずっと泣いていた。通常、保育器に入っている新生児と上の子が触れ合うチャンスはまったくない。
(長良医療センター 2016年 川鰭医師の引退前最後の日に撮影)
「目覚め」
「あなた、そんな風に起きるの」
NICU(新生児集中治療室)から出たばかりのわが子。目を覚ますところを見たのは、初めて。このNICUでは退院前の夜は病院で泊って育児を練習する。初めての、ずっと一緒に過ごす朝と昼と夜。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「すくすくと育った小さな女の子」
明日は退院という日に撮影。妊娠26週で生まれて、その時は皮膚が透き通るようだった。ご両親とは、この子が小学生となる今でもつながらせていただいている。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「母親をしっかり見つめている」
赤ちゃんを撮っていると、その、まっすぐなまなざしに引き込まれる。特にお母さんを見ている時は。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)
「弟を初めて抱く男の子」
「僕がお世話を手伝う」と言って、赤ちゃんを望んだ男の子。ご家族には、子どもを増やすことを簡単には決められない事情があった。大人と固い約束ができる男の子だった。このあと男の子は、嬉しすぎて赤ちゃんごとベッドに倒れてしまった。
(長良医療センター 2016年 川鰭医師の引退前最後の日に撮影)
「家族だから、言葉はなくても」
救急搬送でやって来て、NICUで過ごしている赤ちゃん。面会は親しかできないが、ガラス越しに面会ができる部屋がある。家族は幸せに包まれて、無音のお話はいつまでも続いた。
(埼玉医科大学総合医療センター 2018年)