「幸せを信じて」は、NICU(新生児集中治療室)などで高度医療を受ける必要がある親子のための出産施設「総合・地域周産期母子医療センター」で撮影した写真を13枚のA1パネルで構成した写真展です。

生まれる時、産むときは、実は人生の中で最も危険な時期であり、それを守っているのが周産期医療です。このことは怖い思いをした経験がない限り実感することがとても難しく、私も、振り返ると、頭でしかそのことがわかりませんでした。『安全なお産、安心なお産』(岩波書店 2009年)の取材でたくさんのNICUを回っていく中で、やっと、その事実が身体に入ってきました。

一方で、周産期医療には、出生前診断のような正解のない悩みも増えてきました。また、NICU(新生児集中治療室)は面会の制限が厳しいことが多く、親子、家族が絆を作りにくくなるという問題もあります。

その中で、不安や痛みを抱えながらも必死に家族を作る人々の姿に触れていただき、周産期医療について、子どもを持つことについて、何かを感じ取っていただければ幸いです。


・第28回日本新生児看護学会、第63回日本新生児成育医学会の学術集会会場で展示しました(2018年)。
・第55回日本周産期・新生児医学会学術集会会場で展示しました(2019年)。
・日本新生児看護学会の助成金を受けました(2018年)。

【撮影場所・時期】
国立病院機構長良医療センター 2016年
埼玉医科大学総合周産期母子医療センター 2018年