京都へ「のぞみ」で日帰り

取材で「京都へまた行ける」という嬉しいことになり、朝6時に家を出る。新幹線はちょっとした朝のラッシュだ。7時前後の「のぞみ」の本数の多いこと。

乗り込むと車両にいる人の95%はビジネススーツの男性。私は半年に一度くらい日帰り関西をしている気がするけれど、いつもこの光景には「ああ男社会だ」と思わずにはいられない。でも、みんな「あー。やんなっちまうよ。まったく朝早くから」って顔をして乗っている。出張費使うような立場の人は男が多いけれど、男も楽しくしているわけではないらしい。

夏の炎天下に歩き回った京都にまた行けるのが、うれしい。実は、病院の取材で一日終わるので町を歩く時間はまったくない。でも、やっばりなんとなくうれしい。でもやっぱり、一日ビビーッと病院の中で過ごす。REBORN産院リストにも載っている足立病院の不妊治療センターの取材です。

卵管造影検査のカテーテルなどを参考物件としていただいた。私はどうしても感覚人間なので、こういうものでイマジネーションを駆使し検査を理解したいと思う。

帰り道、カメラマンさんが関西の方で車だったので、駅までつかのまの京都ドライブをする。「あっ、先斗町」「あっ、国立博物館」「茶碗坂だ〜」と夏に回ったところを通って頂けて車窓に感動する。あの暑かった町に秋風が吹いている、ただそれだけで何だかうれしい。

午後7時過ぎ。帰りの「のぞみ」も「ここ、男性専用車両か?」と思うほどの男性ビジネスマン率。しかし、帰りはみんなビール飲んで、同僚と一緒になっている人もあり、ちょっと一杯飲み屋のムード。

新幹線では、私には読みたい本があって、楽しみにしていた。行きは準備で読めなかったのだ、帰りは、と思っていたのに、となりのふたりがさかんに談笑してうるさかった。ああ、私の世にも貴重な、ひとりになれる2時間が‥‥。

でも私も、ビジネスマンの妻なのでなんとなく許してしまう。東京に着くと、自宅の最寄り駅につくのが夫と同じくらいになりそう。待ち合わせると、夫も「のぞみ」にいたおじさんたちのように「あ〜、疲れたよう」とヨレヨレ帰ってきた。駅前のマック(遅くてここしかあいてない)で10分のディナータイム。

家に帰ると、下の子が必死に目をあけて私の帰りを待っている。「今日の朝は、私がおかあさんをした」という。「ママが作ってあったお味噌汁をよそって、ご飯もよそって並べた」そして兄と姉を起こしたそうである。明日は上のふたりをいじめてやらな、と思いながら就寝。 2005/10/20