キールタン

オンラインで何でも学べる世の中になったので、1か月ほど前から、ヨガのオンライン・レッスンを始めました。以前、熱心に通っていたのにいつのまにか足が遠のいてしまっていた荻窪の友永ヨーガ学院というところです。ここにはマタニティ・ヨーガの先生を対象とした講習会があり、私はそこで周産期の現代事情を話す講師もしているのに、自分のヨガの方は何とも情けない状態がずっと続いていました。

この週末は、寺崎Sita由美子さんという方の特別クラスが開かれて、テーマは「キールタン」。キールタンはやさしい歌で、インドではアーサナ、呼吸法と共に大切にされている「歌」だということです。「今日は絶対仕事をしない」と決めた土曜日でもあったので、いざ受講。

アコーディオンが小さなオルガンになったような民族楽器の演奏で歌われるその歌は、「誰でも歌える」と言われて「本当?」と思いましたが本当にそのとおり。同じ旋律が繰り返されるこの上なく素朴な優しい歌でした。

3つの歌を歌ったのですが、最初の歌は、「ma」の音が繰り返されるお母さんの歌でした。「ma」は世界中のさまざまな言語でお母さんを呼ぶ言葉に含まれていると聞いたことがあります。前半に出てくるのはインドの神様の名前ですが、すべて女神様で、母親のさまざまな顔を表しているようにも感じました。

古い、古い歌で、とても気持ちが落ち着きました。

お母さんへの思い、お母さんとしての思い。自分の?それともお話を伺ってきたお母さんたちの?

区別がつきませんが、それらのすべてが溶け合っているような不思議な時間でした。