昨晩は、筑紫哲也さんのニュース23の現代出産事情特集のスタジオゲストに行ってきました。23時という時間帯で送迎もしていただくので、夕ご飯も終わって下の子に「寝ろ〜」と行ってから出かけるという余裕でした。
ファン助産院の出産にトライしようとしているご夫婦→痛いのはいや、と言う町の女性たちの街頭インタビュー→山王病院の麻酔出産をした女医さん・産後二ヶ月で職場復帰する予定でお産の消耗を避けたいと語る→冒頭に出たファン助産院出産のご夫婦の出産シーン‥‥というVTRのあとに4分ほど話しました。
特別なお産が注目され、しかも二極化している背景としての「不安」、長い未妊時間にはぐくまれるこだわりなどについてお話しして、産科医不足の問題は最重要課題だが、女性が「こんなお産なら私も産める」と思えるお産を提供して女性に産む勇気をあげることも大切、と話しました。
麻酔対自然の論争には絶対したくなかったので、そのあたりをずっと考えて当日となりました。麻酔出産をする人については、私にはずっと目指してきたスタンスがあります。米国の大御所バースエデュケーターのペニー・シムキンさんをシアトルのご自宅に訪ねて取材したとき、情報を与えられた上での選択である限り、その人の選択を支援すべきだと言っておられたのです。
ファン助産院で2人産んでいる私ですが、長いことこんなことをしていろいろな女性、専門家にお会いしているうちに、少しはペニーさんの境地に近づけたかもしれません。
子どもたちが非現実的なくらい連続自殺をしているこの時期に、この代表的なニュース番組で子どもが生まれるシーンが流れたことをよかったと思っています。助産院の出産はちょっと刺激的だったかもしれませんが、暗がりだったから、まあ差し引きよかったかも‥‥。
本当に、親子はどん底に落ちたときには、お産のことを思い出して欲しい。そして、すべてのお産が、何度でも帰っていきたい、思い出したいお産であって欲しい。
筑紫さんも膳場さんも、温かい素敵な方でした。裏でこの企画を作り上げたスタッフおふたりはおひとりは妊婦さん、もうひとりもいずれ産みたいと思っている若い女性でした。おふたりの気持ちがこもった企画でした。 2006/11/14