自分でも経験し、体験者にも取材して、高齢出産って本当にうれしいお産だと思います。
ただ、それは産めた場合・・・
そこ、そこなんです。
うれしい人がいる影に、産めなかった人がいる、それが晩婚・晩産の現実です。
日本受精着床学会に、この2日間プレス参加をして、さまざまなシンポや演題を拝聴いたしました。勉強ではありますが、何よりもその現実をリアルに感じとりたいという思いでした。
予想以上に、不妊治療の現場は患者さんの高年齢化が進んで、40代は不妊治療の医師にとってはメインの年齢層になっていました。そして、たくさんの発表で、「出産年齢の上昇は日本の出産の最大の課題」という発言が聞かれました。何人の医師が、自施設の患者の年齢構成を示したことでしょう。大都市の不妊治療の施設では、全患者の中で40代が占める割合は約半数に迫っているようでした。
分娩をしている施設の年齢構成では、40代は、多いところでもまだ1割程度です。
この差が意味するものは、とても重い現実です。 2011/09/10