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「出生前診断を通じて、子どもをもつとはどういうことかを考える」
そんなテーマで合宿を行いたい、と松下政経塾の塾生さんからメールをいただいたのは春のことでした。松下政経塾は塾生自身が立てた計画で学び、講師も塾生が決めるのだそうです。
準備にも少しずつ協力させていただきながら、茅ヶ崎にうかがう日になりました。講義の前に、まず塾の中を見学させてもらいましたが、塾生が毎朝掃いているという構内は、どこも塵ひとつ落ちていなくて清潔そのものです。建て物も植栽も、ひとつひとつに意味が込められていて、塾を開いた故・松下幸之助氏がどれだけこの塾に熱い思いをもっていたかが偲ばれました。
一番印象的だったのは茶室です。その床の間に掛けられていた書には「素直」と書かれていてハッとさせられました。これが、人の心の在り方として一番大切なことなのかもしれません。
本館に入って正面に掲げられた書には「道」とありました。
本当にすがすがしい空間でした。
講義は、「出生前診断とは何か」といった部分は下準備をしていただいていたので、冒頭から、本質的なところをお話しさせていただきました。また、講義のあとのグループ・ディスカッションもオブザーバーをさせていただきました。出生前診断は「あって当たり前」の世代。悩ましい気持ちになること同じだけれど、高度なテクノロジーに囲まれて大きくなってきた若い世代には、その悩ましさを超える力も在るように感じました。
2016年9月26日