1月は中学校の体育館で十代と向き合って帰京した直後から、2週間、今度は大半をシニア層の方が占める生涯学習の場でお話ししました。
かわさき市民アカデミーという学習施設にうかがったのですが、ここは驚くべき魅力的な講座がずらりと並んでいて、おそらく全国でもこれほどのところはそうないのではと思われます。その充実ぶりもあるのでしょうが、話を聞いてくださる方たちの目の輝きに私は今回びっくりしました。講師とのやり取りや資料の準備なども、「世話人」と呼ばれる一部の受講生がボランティアで担当してくださるのです。好奇心を失ったときに人は老いると言われますが、好奇心がくすぐられる環境があれば本当に、心は老いないのだと思いました。それは、身体にも必ずや良い影響があると思います。
シニアの活躍は女性の活躍とよく並び称せられますが、子どもを産んだ女性が活躍するのは本当に大変なことです。そこについては、時々胸がひりひりと痛むこともあるのです。ですから、シニアの方たちの活躍には本気で、もっと期待したいです。
私の講義は「広がる生命科学の世界」という全12回シリーズの中の2コマで生殖補助医療・出生前診断を扱ったのですが、ほかの講義はそうそうたる顔ぶれの先生方がもっと身近なお話をされていました。それなのに、「妊娠」の話を乗り出すように聞いてくださった参加者の皆さんに感謝です。妊娠環境は、国民全員に作っていただくものですから。
2017年1月23日