春の雪

きょうは暖かかったのに、夜遅くになって急に雪が降り始め、積もり始めています。真っ暗な夜の庭にどんどん積もっていく真っ白な雪。

春、冬、春‥‥と季節が振れる毎日です。そして心も、明日の本命合格発表について「どっち、どっち?!」と思うとふたつの予想、ふたつの感情の間で大きく振れています。

今日は予備校で(美大の予備校は研究所と言いますが)お掃除があったそうです。久しぶりに集合した同じ思いの仲間と過ごして楽しかったらしい。一年間がんばった場所をお清めして結果を待つのでしょうか。

行ける大学はできたのでみんなに「よかったね」と言ってもらいながら、彼女の心は想いを寄せてきた多摩美のグラフィック学科というところへ一途に寄っているのです。

彼女がこの学科に密かに想いを持ったのは実はとても早く、中学の終わりでした。親としては、学校の入学は人生の目標にはならないけれど、ともかく何か目標のある青春はよいだろう!と思って応援してきました。

もともとのんびりした子なのでガリガリに勉強したとは言えませんが、この子なりにとてもがんばっていたと思います。受かっていたら、いいな。ああ、行かせてあげたいな。

でも実はここはデザイン系の子たちみんながいっちばん行きたがる難関なのです。

この試験に送り出したとき、私は、少し子離れしました。送っていって車から彼女を降ろしたとき、私は不覚にも泣けてきてしまいました。親子って、これだけ子供が大きくなっても、こんな時間が持てるんですよ。すごいよね。

未開社会でも、成人儀式では、子供に困難な体験をさせます。それと同じだと思います。「矢が折れても、槍が折れても、行っておいで」と思いました。

雪、まだまだ降ってます‥‥。

2005/02/24