連休が終わったら急に「‥‥梅雨?」と思ってしまう東京です。
家でいま取り合いになっているもの、それは元ちとせの新しいCD「ハナダイロ」です。昨年の夏日記に書いた「死んだ女の子」が収められているという大変なものですが、一曲目がまた大変なのです。タイトルは「羊のドリー」。
‥‥先からつま先まで
すべてみんなと同じ
だけどドリーはつくりもの
メイメイ泣いて尋ねる
私は誰って鳴いてる‥‥
REBORNは、実はドリーのニュースが最初に流れたとき会員にご意見を聞くという特集をしたりしていたのでした。議論が盛り上がる、というわけにはいかなかったけれど、ともかくビビッと反応した、ということがありました。きくちがともかく興奮して、宮下と私は、特集のイラストの打ち合わせをしながら「クローンの人がもしたくさんでくたら、きっと同じクローンさんの友達を強く求めるに違いない」というようなイメージを繰り広げたのを覚えています。
‥‥ドリー
真綿色の髪をなびかせて
風の音をずっと聞いてる‥‥
この曲は、作り出されたしまったものがモノではなく命であるが故に心がある、その心が感じてしまう悲しみを歌っているような気がします。
生き物には心が入る。生き物を作ったらいけないのは、そこに心が入るから。心がどこから来て入るのかは分からないけれど。
中毒して聞き続けていますが、下の子は「こわい、こわい」と言い続けています。「死んだ女の子」よりもっとこわいんだそうです。夫は、こんなにBGMになりにくいCDが果たして売れるのかと心配しています。 2006/05/19