最初は、7月22日の出産政策ケア会議@京都・佛教大学。
助産師の再発見にまつわる、私が身近に経験してきた重要な出来事についてお話ししてから、晩産化の厳しい現実についてお話ししました。
時代が変わって医療を必要とする妊娠が増えました。でも、かつての「医療VS.自然」という二項対立に縛られなければその本来在る役割は変わらないはずなのです。
Birth for the Future(BFF)研究会と全国から月一で参集される研修生の皆さんの熱意に敬意を表します。今後も出来る限りのご協力をしたいと思います。
その日の午後は奈良県母性衛生学会の特別講演で「不妊・高齢出産を取材した私が、今、出産施設に望むこと」というお話をさせていただきました。
助産師さんたちは不妊など「産みたくても産めない状況」に関心を寄せてくださる方は、実は多くありません。分野が違うと勘違いなさっている方もいますし、助産教育も、妊娠した後についてのカリキュラムの消化が大変で、なかなか妊娠前のことを学ぶ機会はないとお聞きしています。ですから今回は、本当にうれしい機会となりました。
司会をしてくださった小林教授が「現代は医療のことだけを考えていてはだめだ」という意味のことを会場の若い人たちに繰り返し言い聞かせていたのも強く印象に残っています。「社会的リスク」という言葉も生まれている時代。その人を医学的にみるだけではなく人として支えていくには、妊娠の「前」も、産んだ「あと」も含めた勉強をしなさい、という意味だったのではないでしょうか。
夜は奈良県立医大の先生方と、奈良のお酒「春鹿」で打ち上げをご一緒させていただきました。こちらの大学は実は附属病院で夫が生まれています。「パートナーを無事誕生させていただき、ありがとうございました!」とお礼を申し上げたい病院なのです。
学会の翌朝は夫の実家へ立ち寄ってご近所のゴウヤ、キュウリ等もらい、次は義妹宅に上がっておしゃべりしていたらあっという間にお昼に。
午後は高橋律子さんの助産院カンガルーホームへ行きました。こちらでは、律子さんのお手製のお昼ご飯をいただいてから、「はっぴぃ明日」というグループの助産師さんたちに会を開いていただきました。こちらでは出産政策ケア会議と同様のお話をさせていただき、畳の上のとても和やかな半日となりました。
時代はどんどん動いていきます。
妊娠に「正常」「異常」の線引きをせず、すべての妊娠において活躍していただきたいということが、私が今の助産師さんたちに望むことです。
2017年7月26日