REBORN創刊時の新聞記事

こんなのが出てきてびっくり〜!
1993年秋の毎日新聞です。

記事を書いてくださったのは、後に毎日新聞社を退職し、歌人となられた松村由利子さんです。

REBORN20周年を皆で準備中。
当日参加も大丈夫になったので、急にお時間できた方もぜひいらしてくださいね。 2013/11/02


清水ルイーズさん

15年くらい前まで東京に在住し、外国人を対象に出産準備教育をしていた米国人バースエデュケーター清水ルイーズさんが一時帰国されて、娘と夕食をご一緒しました。

彼女なしには「バース・プラン」も「ラマーズ法」も、日本に、今そういう言葉はなかったかもしれません。本当にたくさんの日本人医師や助産師さんがルイーズさんとの交流を求め、日本にない考えを彼女から学ぼうとしていました。

ただ、本物のコスモポリタンで日本文化を日本人以上に理解していたルイーズさんの口癖は「私はbridge」でした。「私は日本人に、決してアメリカのようにしなさいとは言いたくない。日本人には日本人のやり方があると思うの」彼女の記事を書くときは、安易に日本を批判するような表現は決して許されませんでした。

帰国後は、今度は米国に来たばかりのご家族の生活をサポートする仕事をされていました。今は、めちゃくちゃかわいいお孫さんが何人も、地球のあちこちにいらしてご家族ともども幸せに暮らしていらっしゃいます。

『お産のイメジェリー』翻訳をはじめ本当にたくさんの仕事をご一緒し、そして遠く離れてしまった私たちですが、これからもいつまでもつながっていきます。
 2013/10/31


父の写真

今日は私の父の命日。父は33年前に65歳で他界しました。学術雑誌の編集者で英語、仏語の翻訳や通訳もしていました。

うちは子どもたちがこのおじいちゃんを知らないので、「もっと伝えていかなくちゃ」と思い、家族のLINEでこの写真を送りました。

「どんな人だったんだろう」
「会いたかったなあ」

子どもたちは、いつもそう言う。でも本当は父は彼ら自身の中にひそかに生きている。そして彼らに子どもが生まれたら、その子たちの中に、またその子たちの中に・・・誰にも知られなくてもひそかに確かに生きていく。

大好きな父。私は永久にあなたの子どもです。
 2013/10/31


精子老化の真実

『卵子老化の真実』を書いてから7か月。新書の競争が激化している今日においては非常にありがたいことに、無事三刷りまで来ています。ブログやSNSなどに本書をご紹介くださった方には、本当に心よりお礼申し上げます。

そのあとも共同通信などいくつかの媒体で同様のテーマに取り組んでいるのですが、中でも反響が大きかったのは、3日前に公開した「35歳から始まる!精子老化の真実」というウェブ記事でした。プレジデント・オンラインで始めた連載「授かりたい男女に贈る妊活の知識」第二回です。

今まで卵子老化の話では「卵子は胎児期に一生分の卵子が造られてしまうので、持ち主と一緒に年をとります。しかし!精子は生涯造られ続けているのでいつも新しい」と説明されてきました。しかし、この話に「?」と思った方はけっこういたのではないかと思います。なぜなら、皮膚も髪も新しく製造され続けるのに老化が起きますよね?

それで、この秋にいくつかのチャンスがあってじっくり追求してみたところ、まあ海外にはたくさんの研究報告がありました。国内でも、マウス卵を使って精子の加齢を調べているドクターがいました。

誰かが言うとそのあとに言う人は簡単ですけれど、私は、ずっと言われ続けてきたことと違うことを自信もって書けるまでにはずいぶんとデータを集めましたし、落ちこむ男性はどれくらい出るのだろうかということも考えましたし、見えないところで長い時間を費やして書いています。

この記事を出したのは、ひとえに、パートナー男性にのんびりされ、女性がひとりで悩みながら妊娠できるチャンスを失っていくのを見るに堪えないという気持ちからでした。

女性が今週末のデートでいい感じでうまーく・・・「ほれっ!精子も老化するってよ!!!」と怒鳴ったりはせず・・・上手に彼と話してくれているといいなと思っています。男性から話してくれる、というシーンなんかも妄想します。

Twitterではおかしな事も書かれるかと思っていたらそんなこともなく「卵子だけじゃないんだ、精子もなんだ」「俺も早く結婚する」「早く相手を見つけなきゃ」など割と厳粛なトーンです。やっぱり男性も、子ども欲しいんですね。

悪いのは男だとか女だか、そういうことがなくなって、早く同じ気持ちになれるといいな。

◆プレジデント・オンライン連載 「授かりたい男女に贈る妊娠の真実」 こちらから

 2013/10/27


妊娠ムック 『In Red Love』

宝島社ムック『In Red Love ちゃんと知りたい「妊娠」と「妊活」の本』出ました。私は巻頭言を書かせていただきました。約百ページと全然重さを感じないちょうどいい厚み。でも内容は、妊活から育児までカバーされています。
 2013/09/01


長崎大学と浦上の町

新しい本の取材のスタートです。
長崎大学の「子ども遺伝講座」をお訪ねしました。長崎大学保健学科では、小児科の松本正先生、助産師の宮原春美教授と認定遺伝カウンセラーでもある佐々木規子さん、小児科看護のプロ森藤香奈子さんの四人組が米国ワシントン大学のプログラムをもとにした子どものための遺伝教育をおこなっているのです。
この教室が子どもたちに伝えようとしているものは、人はみな、きょうだいでも親子でも違う身体を持ってきてそれは無限に多様であるということ。そして、自分の遺伝子は唯一のもので自分は世界でたったひとつの存在だということ。
これから出生前診断がさらに進化し、普及していくことは必至です。そこで問われるのが「遺伝リテラシー」です。本当に遺伝子のことは、知れば知るほど、私たちひとりひとりのセットを異常と正常に分けることは可能なのかと考えざるを得ません。
年一回夏休みにおこなわれて今年で11回目だというこのクラスは、全国でもとても珍しい遺伝を教える命の教育です。

長崎大学のある浦上は原爆の爆心地でもあります。
町のいたるところに原爆の遺構があり、人々の祈りが刻まれた石碑がたくさんありました。
浦上では、長崎大学では授業中で教授は教壇で、学生は席についたまま、町中がふだんの生活をしていたその場でそのまま亡くなられたそうです。
原爆資料館、浦上天主堂も見学しました。長崎大学門柱の碑文をはじめ浦上の碑はどれも熱く迫ってくるものばかりで、60年後にふらりと訪れた私のようなよそ者にも町が永遠に忘れない日のことを雄弁に教えてくれました。

私はこの町で、身体を作る遺伝子の存在を実感することができ、またその身体のはかなさを感じました。このように始まった私の今度の本は、覚悟が必要なくらいの深みを持った何かに手を伸ばすものになると思います。 2013/09/01


日本の伝統的なお産文化を知る本

最近なぜか立て続けに「お産の歴史が分かる本が知りたい」というお問い合わせがありましたので、いくつかご紹介します。
『日本人の子産み・子育て−いま、むかし』勁草書房
『生ともののけ』新宿書房
『自然出産の智恵』日本教文社
『お産革命』朝日新聞社
『にっぽんの助産婦 昭和のしごと』REBORN こちらから
 2013/08/11


震災後の日々について聞く

『助産雑誌』(医学書院)8月号巻頭インタビュー「いのちをつなぐひとたち」で福島県・いわき市立総合磐城共立病院未熟児新生児科部長の本田義信先生の語りを書いています。
「原発に一番近いNICU」と震災直後に報じられたこの病院。当時、本田先生はほとんどの親子が避難して子どもが町から消えていなくなったいわきで、動かせずNICUに残されたたったひとりの重症の赤ちゃんと共に過ごしました。そこで本田先生は何を感じたか・・・半年後に襲ってきた鬱のことなども語っていただきました。
そして今、本田先生はいわきのすべての子に十分な母乳育児のケアがあるようにしたいという夢を持っていらっしゃいます。
波にさらわれた海辺の町を一緒に歩いた取材が昨日のようです。…
 2013/08/07


卵子老化知ったらどうするmeeting@東京

7月23日、卵子老化知ったらどうするmeeting@東京 by REBORN やりました。雷雨で電車が止まった大波乱の幕開けでしたが、最後は集まった皆さんの素敵な発言が続々でもう感激!
私は、自分や自分の家族や大事な友達、子供たち、一緒に生きていく誰かのために必要なことを誰かがやってくれなかったと泣き、国や先生を非難する生き方より、なんでこの大事なことを知らなかったんだろうと考えたり、できることをやりたいと思ったりする生き方の方が好きです。
皆さんの声が聴ける集まりにしたくて何名もの方を満席とお断りしてしまってごめんなさい、またやってみたいと思っています。最後に残った方たちと記念撮影。全員と撮りたかった。ありがとうございました!
 2013/07/24


少子化対策について連載を始めます

医学書院で、新年から、少子化にまつわるさまざまなテーマをとりあげる連載を始めることになりました。それで、まずお会いしたのが、私を以前お仲間の勉強会の講師で招いてくださった家族社会学研究者の松田茂樹さん。少子化危機突破タスクフォース等々幾度となく内閣府の少子化関連チームに加わってきた、常にエビデンスに基づいた提言をなさる方です。
最新作『少子化論 なぜまだ結婚・出産しやすい国にならないのか』が、私にはとても共感できたのでこちらをテーマにインタビューしてきました。反論もあることでしょうが、松田氏は、日本は子育て中は家にいたいという女性が多いため、雇用が劣化して収入が低い男性が増えたことが非婚化を推し進めている、そして非婚が出生率低迷の最大の原因とデーに基づき冷静に分析します。
そして、私は先日「3人目っていいよ」プロジェクトを考えていると書きましたが、松田氏も、日本では教育費の負担から産みたい子どもの数を産まない人が多すぎることも少子化の主因のひとつと言います。フランスでは、子ども手当が鬼のように出ますが、実は1人目は出なくて2人以降で出るようになり.. ひとり増える事に家計が楽になるようになっています。そして教育は大学まで国が負担してくれます。
日本は少子化対策をスタートしてからまず正社員としてフルタイムでバリバリ働く女性の両立支援を推し進め、それもとても大切なことでしたし、さらに進める必要があります。でも日本ではそれだけでは全体への影響力が限られていて、それ以外の対策を求める人々が膨大にいることをさまざまな角度から指摘しています。

記事は こちらから
 2013/07/23