台風による大雨の金曜日。今週をシメるにはもってこいの内省的なお天気です。産科危機は商業出版として成立する?このことをずっと考えてきました。
しかし昨日某社の出版会議でひとつ企画をはずしてしまいました。私はこの問題は産科行政の観点から考えてもらいたいので男性にも手にとってもらえる形でこの本を出したいのですが、「産科」の本であるということで女性ものだという印象がぬぐえないようです。うーむ。でも来週もまた他社でガンバリます。
先の小泉内閣は、自由競争の原理を日本のさまざまな聖域に持ち込み、医療もそのひとつでした。産科はそれに耐えられなくて、このようになってきたのだと思います。しかも医療改革の前から、分娩件数による競争の激化と消費者意識の台頭で、産科はすでに自由競争の波に洗われていました。そのプレッシャーには他ならぬこのREBORNも加担していたと思います。
産科崩壊の前夜、90年代に、私たちは少子化は出産環境をよくする追い風だと信じていました。ベビーブームの時には考えられないゆとりが産科にできて、お産でいい仕事をやっていこうとする気概のある医師だけが生き残ることが自然に感じられ、産む方も、いい産院目指して遠距離通院も厭わない意欲がありました。
そこに抜け落ちていた視点は、近所で産むことが何よりもの安心だという人たちのお産を誰がどう担うかということでした。All about「出産医療・産院選び」から、ばらばらと各地の悲鳴のようなメールが入り続けています。医師から、一般の人から‥‥。今度は、特定の人のためのお産ではなく、少子化の日本全体のお産を考えてみたいのです。
潜在助産師さんのREBORNコンテンツを、まずは作ることができました。ぜひぜひご覧下さい。
○もう一度ミッドワイフ!
http://www.web-reborn.com/jyosanshi/jyosanshi_top.html
潜在助産師さんでこのコンテンツを見た方からの、嬉しかったメールです。
「早速,行動を開始しました。不定期ですが,日中,助産院で研修をさせていただいています。ラッキーなことに初日から分娩介助を見学できたんです!本当に自然なお産で,側臥位分娩の良いお産でした。分娩第1期から産婦さんに寄り添って腰をさすったり・・・震えるかな?と思ったのですが,問題なく体が?覚えていました。帰宅後もずーっと感動を引きずってしまい,おかげで夜はなかなか眠れませんでした!」
作ってよかったです〜!!私にとって、読んで頂いた方からの手応えは何よりもうれしいものです。 2006/10/06